弁護士と司法書士、どちらに過払い請求を依頼する?
ネット広告、テレビ・ラジオ、雑誌や電車の中吊り広告。
過払い請求を請け負いますという弁護士や司法書士の広告があふれかえっていますね。
過払い請求は法律の素人でもできる簡単な手続きなのですが、仮に法律家に依頼するとしたら、弁護士と司法書士のどちらに依頼した方が良いのでしょうか?
このページでは管理人なりの考えで、どちらに依頼したら良いか答えを出しているので参考にしてもらえたら幸いです。
ここで比べているのは、「過払い請求に実績のある」弁護士と「過払い請求に実績のある」司法書士という同じ条件を念頭にお願いします。
過払い請求をまったく行ったことのない弁護士と実績ある司法書士とでは司法書士に依頼した方が良いでしょうし、その逆であれば弁護士に依頼することが当然となります。
司法書士より弁護士に依頼した方が良い!
それには2つの理由があります。
司法書士ができる仕事には制限がある
司法書士は登記業務がメインでありましたが、2003年の法改正によって簡易裁判所での訴訟代理権も認められたため債務整理をメインの仕事にする司法書士も増えました。
しかし、司法書士に代理権があるのは簡易裁判所で扱える案件のみです。
簡易裁判所で扱える・・・ということは請求する過払い金の額が140万円以下の案件だけで、それ以上の過払い金の場合、司法書士では裁判の対応できません。
また過払い金が140万円以下だとしても簡易裁判所での判決を不服としてキャッシング会社側に控訴されると、次は地方裁判所での争いになるのですが、この時も問題となります。
なぜなら、司法書士はあなたの代理として地方裁判所の法廷に立つことはできないからです。つまり依頼者自身が出廷しなければいけません。
もちろん答弁書などの文書の作成やアドバイスはしてくれますが、自分が裁判に出なければならないなんて、何のために司法書士に依頼したんだ・・・という思いになってしまいます。
キャッシング会社もそのことを分かっていますし、少しでも過払い金の支払時期を遅らせたいと考えているため、大して理由がなくても控訴してくることがあります。
その点、弁護士には、そのような制限はありません。
依頼したら最後まであなたの代わりに手続きをしてくれます。
依頼して100%任せられるならともかく、途中で自分自身が法廷に立つことになるかもしれない司法書士と、過払い金が戻ってくるのをただ待っていれば良い弁護士とを比較すると、弁護士に依頼した方が良いです。
そもそも弁護士でも司法書士でも支払う費用が変わらない
弁護士に依頼すると「高くつく」と信じている人が多いのですが、過払い請求に関しては、弁護士も司法書士も支払う料金は変わりません。
いろいろな弁護士や司法書士のホームページを見比べてください。
過払い請求で支払う費用の内訳は、
- 着手金
- 成功報酬
の二つがあります。
着手金は大して問題ではありません。
支払う額の大きなウェイトを占めるのは成功報酬です。
弁護士・司法書士、どちらも「取り戻した過払い金の20%」を基準としています。
100万円取り戻したら20万円、200万円取り戻したら40万円を成功報酬として支払うことになります。
これは弁護士でも司法書士でも同じです。
最初から最後まで任せられる弁護士に支払う報酬も、途中で自分が法廷に立たなければならなくなるかもしれない司法書士と成功報酬は同じです。
どちらに頼んでも支払う成功報酬の金額が変わらないのであれば、弁護士に依頼した方が良いのは当然のことだと思います。
まとめ
長くなりましたが、当サイトの考えでは過払い請求は弁護士に頼んだ方が良いという結論になります。
もちろん自分でやることが1番良いのです。
また相談に行くときには、安心して任せられる先生に依頼するということが大切です。
自分で選べないという人は法テラスを活用する方法もあります。