過払い請求 特集

Money Japan

アコムへの過払い請求(後編)

初めての裁判を迎える数日前。裁判所から郵便物が届いていました
中に入っていたのはアコムからの答弁書。
答弁書とは、こちらが出した訴状に対する反論が書かれた書面です。

第1 請求の趣旨に対する答弁

  1. 原告の請求を棄却する
  2. 訴訟費用は原告の負担とする。

との判決を求める。

第2 請求の原因に対する認否

追って反論する。

この書面を受け取ったときには、正直、焦りました。
上記の記述以外にも何枚かアコムの主張が書かれていて、

  • それに対して、どう答えて良いのだろう?
  • 全面対決になるのだろうか?

といった疑問で不安になったからです。

どのホームページやブログを見ても、素人でもできると書いてあったので、反論されることもなくこちらの主張が簡単に認められると思っていました。

初めて答弁書を見た人ならきっと不安に思うはずです。

  • 棄却を求める
  • 否認する

などと、こちらを不安にさせるようなコトバが並んでるのですから。

それでも裁判の日まで、もう日がありません。
とりあえずいろいろ調べたところ、裁判官に何か聞かれたら「次回までに回答します。」と答えたら良いというアドバイスを見つけたので、それを実践することにしました。要は問題の先送りですね。

それでも何かしらの対応方法が見つかっただけマシだったと思います。

1回目の裁判は相手の担当者欠席、次回裁判までに和解というのが過払い請求の裁判のパターン

初めての裁判。
遅れてはいけないと思って開始時間30分ほど早く裁判所へ着きました。

法廷に入る前の扉に貼られていた紙は当日の裁判の予定表のようで、1時間当たり10~20人ほどの名前が書かれています。
それだけ過払い請求がブームになっているんだと改めて思いました。

自分の不安な気持ちとは裏腹に実際の裁判はあっという間に終わります。
まず、被告席を見てみるとアコムの担当者の姿がありません。
答弁書を事前に提出しているということで欠席です。

自分に対しては裁判官からいくつかの質問がありました。

  • 裁判の前に和解の話をしたのか?
  • 提示された金額はいくらだったのか?
  • 金額に納得がいけば和解の意思があるか?
  • アコムから次回の裁判の日は1ヶ月後が希望とあるが良いか?

これらの話を矢継ぎ早にされました。
内心、「次回は1ヶ月も先なの?」、「アコムからの反論に対しての意見とか聞かれないの?」、「アコムの主張はスルーしてるの?」など、あれこれ考えながら裁判官から聞かれたことに対して答えていきました。

最後に

  • 次回の裁判までに自分が納得できる和解案でアコムに電話してごらん。

と、アドバイス?してもらいました。

過払い請求の裁判が終わった今だから分かることですが、この時、裁判官はアコムがこちらの要求を受け入れることが分かっていて、この一言をくれたのでしょう

過払い金満額+5%の利息、少し値引きという条件で和解へ

初めての口頭弁論(裁判)の日から1週間ほど経ってからアコムへ電話。

アコムの担当者には、裁判官から「希望を伝えてごらん」と言われていたこともあり、「過払い金の全額に利息も付けてほしい」と伝えました。
交渉の結果・・・、いや交渉というほど話をしていないのですが、以下の内容で和解することになりました。

  • 過払い金の全額+利息5% 但し、千円単位の端数は切り捨て
  • 和解成立の翌月、こちらの指定する口座へ返金

端数切り捨てといっても3千円程度でしたし、裁判を続けて返金までに時間がかかるのも嫌だったので、この条件となりました。

そもそも和解ってお互いが譲歩して・・・というものというイメージがあったので、「それくらいなら譲ってやろう!」という気持ちでアコムの担当者と話をしました。

第二回の裁判の日は、どうやら延期してもらうことになるみたいです。
アコムの担当者からその旨の電話を裁判所にかけておくということでした。

また和解の条件は電話で話をしましたが、正式には書面を取り交わす必要があるみたいです。アコムが送ってくる和解書に必要事項を記入して返信することになりました。

こうしたやり取りをして、無事、口座に過払い金が戻ってきました。

最後に、裁判外で和解が成立したので裁判所に訴訟の取り下げるための文書を送って完全終了です!

過払い請求を初めて約6ヶ月。

何も知らない状態から始めたので不安も大きかったし、やってる最中もこれでホントに良いのか?と思うこともありましたが、終わってみたら、確かに弁護士や司法書士のように法律のことを詳しく知らない人でも、一つ一つの手順を踏めば、簡単にできるものだなと思いました