法律上の原因がないことを知りながら、他人の財産又は労務によって利益を得ている者のことをいいます。

「悪意の」というコトバから「悪気がある」というイメージを持つかもしれませんが、法律用語の「悪意」とは、「ある事実や事情について知っている」という意味です。

悪意の受益者　＝　不当利得であることを知っていた者　ということになります。

逆に善意の受益者とは、不当利得であることについて知らなかった者　となります。

悪意の受益者はどうなるのか

悪意の受益者は、受けた利益に法定利息をつけて返還しなければいけません。 また場合によっては、損害賠償責任をも負うこともあります。

過払い請求をするとき、過払い金に利息をつけて貸金業者に請求ができるのも、貸金業者は利息制限法を超える金利(グレーゾーン金利)で利息を受け取る「みなし弁済」が成立しないことを知っていながら、利息を取っていた悪意の受益者とされるからです。